現役で総合病院に勤務している診療放射線技師です!今年で来年で7年目になろうとしています。本日は、この約6年間で私が学んできた仕事内容や給料、待遇、病院での立ち位置などを赤裸々にぶっちゃけていけたらと思います。
放射線技師って何してるの?レントゲン撮影だけなのか?給料はどんなもん?仕事はきつい?こんな疑問に答えていきます!
放射線技師ってどんな仕事なの?
1.放射線技師とは
このブログを見ているみなさんは、「将来放射線技師になりたい。」あるいは「子供が、医療系に行きたいといっている。」などさまざまな理由があると思います。まずは放射線技師はどんな仕事をしているのかを紹介していきます。
診療放射線技師は、医師の指示のもとで画像検査を行う医療国家資格です。医師から撮影の依頼を受けて指示通りに撮影しなければなりません。(良かれと思って撮影数を追加したりすることはあります)
主な勤務先としてはクリニック、健診センター、病院、メーカー(企業)、研究職などがあります。
2.具体的な仕事内容は?
まずは①レントゲン(一般撮影)業務です。これは、検診などで皆さん経験があると思いますが、X線管球を用いて、胸部や腹部、四肢といったあらゆる部位を撮影します。
この業務は健診センターやクリニック、病院ならどこでも携わると思います。私たちが”レントゲン技師”と入れる所以はここにあります。

近年ではフィルムを使うことはなく、FPDという板を用いて撮影します。曝射後、すぐに写真が反映されるため評価までの時間が早く撮影時間も大幅に短縮されました。
私が放射線技師になりたいと思ったのも足のレントゲン撮影をしてもらったためでした。小学校、サッカー少年団に入団していた際に骨折や股関節の炎症などを患い、なんども撮影してもらいました。とても少ない患者との時間の中で正確に丁寧に優しく接してくれたことを今でも覚えています。

次に②CT検査です。CT検査もX線を使いますがドーナッツ状の装置(ガントリ)を使って、体の断面を画像として抽出する検査で、救急医療やがん診断には欠かせない検査になっています。造影剤という体の部位を見やすくする薬のようなものを静脈に入れて撮影したりもします。どんなに血だらけでも、骨が折れていても、救急では撮影します。時には亡くなった方を原因を探るために撮影することもあります。
次に③MRI検査です。MRI検査は磁気共鳴画像検査といって強い磁石で画像の断面画像を撮影します。よって、X線は使わないので被ばくの心配はありません。脳梗塞や脳腫瘍、靭帯、椎間板などの撮影が得意です。MRI検査も大きなドーナッツ状の装置に入ります。検査時間は30分ほどかかり少し長めです。金属が持ち込みできないのが特徴です。誤って持ち込んでしまうと重大なアクシデントにつながりますので、撮影される際はご注意ください。
次は④放射線治療です。放射線治療はがんに放射線を当てて、がん細胞を壊す治療法になります。手術のように体を切らずに治療できます。事前にCTで計画をたてて、健康な部分がなるべく当たらないように計算します。放射線治療は「正確さ」が命になります。ミリ単位で位置を合わせて、毎回同じ条件で照射することが重要になってきます。

次に⑤アイソトープ検査です。アイソトープ検査は、体の中に放射性医薬品を入れて、体の働きを画像で調べる検査になります。「核医学検査」と正確にはいいます。がんの転移があるのか、心臓の血流はどうか、甲状腺機能はどうかなど、臓器の機能が正常か?という検査になります。アイソトープ検査は「時間管理」が重要です。薬剤の投与から撮像までの時間で画像の質が変わってきます。

次に⑥血管治療検査です。医師や看護師と協力して、カテーテルを血管の中に入れて、検査や治療を行います。正式には「IVR」や「アンギオ」と言います。心筋梗塞や、脳梗塞、動脈瘤、出血の止血処置などにIVRになります。検査からそのまま治療を行えるのが大きな特徴です。長時間になりますが、医師・看護師・臨床工学技士・放射線技師が連携し、正確かつ迅速に治療を行っていきます。このアンギオに関しては、呼び出し制度や待機制度を導入ところがあり、自宅にいても呼び出しがかかり深夜でも治療に呼ばれるという病院もあります。

次に、⑦X線透視撮影検査です。体の中をリアルタイムに見れる検査です。普通のレントゲンは写真ですが、透視は動画に近いイメージになります。胃バリウム検査、大腸検査、嚥下検査、骨折の整復、胆管検査などに用いられます。狭窄がないか、通過障害がないかなどの「動き」を見るのが得意です。透視撮影検査は、連続でX線を照射しているため、放射線技師は「被ばくの管理」と「撮影や透視をするタイミング」が重要です。医師が透視が必要になる瞬間だけを照射し、できるだけ線量を抑える工夫をしています。
以上7つが、大きく分けた診療放射線技師の仕事になってきます。ここまで読んだあなたなら、レントゲン撮影だけではないことが分かってくると思います。病院ではこれに加えて、エコーや採血の知識、心電図の判読などもできた方が”より良い技師”になります。ここまで説明した通り、診療放射線技師は高度な知識と責任を持つ専門職です。単なる撮影係ではありません。私の勤務先では、夜間の救急CT、救急MRIの検査数が多く、短時間で正確に撮影し、重症の患者を優先する判断力が日々求められています。
放射線技師の給料ってどのくらいなの?
もちろん、各々の病院によって違います。クリニックなのか病院なのかによっても金額に差があると思います。厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、診療放射線技師の平均年収は537万円です。これは医療職の中では高い水準になります。しかしこれはあくまで平均です。
私の周りや自信の感覚では、社会人なりたてはそんなに変わらないですが、年を重ねるにつれ、総合病院のほうが給料を高くなっていきます。
クリニックや健診センター:平均年収400~500万程度
病院(公立・私立):平均年収650万~750万
大学病院:平均年収450~600万
大学病院は国公立を除いて、非常勤採用も多く、平均年収は少なめになってきます。クリニックや健診センターは夜勤がない分、年収が少ない傾向にあります。女性や子育て世帯は非常に活躍しやすいと思います。
正直、しんどい?
ぶっちゃけしんどいときも多々あります(笑)
例えば、夜間対応のプレッシャーです。当直者は私の病院では技師1人です。なにかあっても自分で解決しなければなりません。救急患者の撮影依頼でびっしりになって首が回らなくなることもあります。時間との勝負ですが、「1枚の画像で診断が変わる」という緊張感は常にあります。できる限り、救急車を受け入れているせいか、”待ち時間が長い”や”ポジショニングが痛いから無理”など不機嫌な患者さんもたくさんいます。そんな患者さんにも短い患者接遇の中で一応、誠心誠意対応はします。
じゃあ、辞めたいほど辛いかと言われれば個人的な意見になりますが、「しんどい日もある。いやなこともある。でも辞めたいとは思わない。」というのが正直なところです。
理由は、やりがいも大きいということです。救急で迅速に撮影し、医師の読影の補助ができて、「おかげで助かった、ありがとう」と言われたときの嬉しさや、裏方ですが命を救う一助になれるという感覚は他の仕事には代えがたいものです。また、周りにも恵まれました。一緒に放射線技師として働く仲間に、分からなければすぐに電話で聞ける(上司でも)環境なのが大変ありがたいです。
結論:楽ではない。でもブラックでもない。
放射線技師という仕事は、医療職の中でもまだ業務内容・給料ともに安定しています。しかし、責任は重く、専門職の誇りも持てる仕事になります。
もし、本気で放射線技師を目指すのであれば、必ず必要になってくる参考書があります。大学入学後、購入することをおすすめします。


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